【変化技1on1】SV単体考察ーヤミラミ編【仲間大会】

1.はじめに

こんにちは。今回からSVの変化技1on1環境について考察していきたいと思います。記事を書いていたところ長文になりすぎてしまいそうだったので一体ずつまとめていきます。

今回のテーマはヤミラミ。剣盾でもなかなか強力なポケモンでしたがSVではどんな活躍を見せてくれるのでしょうか。早速始めていきましょう。

 

【雑な変化技1on1のルール】

  • 覚えさせていい技は変化技のみ(悪あがき、指を振る等の変化技から発動した攻撃技はセーフ)
  • サーフゴーは禁止(強すぎるから 詳しい理由はまた今度)
  • ラスタルは禁止(テラピース問題) 余力があれば考察する
  • 挑発などで相手に悪あがきを打たせる、宿り木や毒で定数ダメージを与える、滅びやTODなどで判定勝ちを狙う といった方法で勝利を目指す



2.基礎性能

攻め技:挑発 封印 アンコール 金縛り トリック いちゃもん 鬼火 指を振る 怪しい光

防御技:スキルスワップ 眠る 身代わり 自己再生

種族値50-75-75-65-65-50

特性:鋭い目/後出し/いたずら心

 

特性「いたずら心」が特徴のポケモン。変化技1on1環境においてほぼ必ず先に行動できる安定感はすさまじく、上からの封印や挑発で相手の行動を縛っていけるのが強力なのだが……

新規取得技がやばい

ヤミラミがSVで新規習得した技スキルスワップ

スキルスワップは相手と自分の特性を入れ替えることが出来るという技。

「相手に最強特性のいたずら心渡して何になるんだ!!」

と思ったかもしれないがよく考えてみてほしい。ヤミラミは悪タイプだ。

このポケモンスキルスワップが通った時点で相手からの変化技を一切食らわない最強ポケモンとなる。スキルスワップを打ったターンから相手の変化技を無効にすることは確認済みであり、いたずら心により相手より先にスキスワを打てるためもう無敵と言って差し支えない。

 使い方としては序盤にスキスワを打って無敵状態を作ったあと、挑発やアンコ金縛り等で攻めていくのが理想。他の習得技も優秀なので型のバリエーションも広いだろう。

また、封印もスキスワに匹敵する強さを持っている。封印の効果は「『自分が持っている技を相手は使えなくなる』という効果を自分に付与する」というもの。相手に挑発を打たせ無くして安全に行動したり、眠るを打たせ無くして回復手段を無くして勝てたりとめちゃくちゃ強力。

 ではそろそろヤミラミの具体的な型について考察していこう。

座学 眠るについて

 眠るを打った後1、2ターン目は眠って動けず3回目の行動で起床する。この技がどうして挑発対策になるかだが、

1.相手から挑発をくらう

2.悪あがきでダメージを受ける

3.眠るを打ち体力を回復する(相手より速いことが前提)

 これを続けることで無限に耐久することができ、最後のターンに眠っていればTODで勝てる場合もあるだろう。また、相手に悪あがきのダメージも入るので回復の手間をかけさせることもできる。

 基本的には眠るを打つ側が有利だが、挑発で眠るを倒すテクニックが2つある。

 一つ目は「相手のHPが満タンの状態で最終2ターン目に挑発を打つ」こと。最後のターンで相手に悪あがきを打たせてTODで勝とうとする魂胆。しっかりとターン管理を行うのが重要。

 二つ目は「相手の悪あがき中にS操作を行う」こと。上から眠られるときついからS関係を逆転しちゃえばいいよねーという話。下から挑発を打ち悪あがきを3回打たせる→トリックルームなどでこちらが先に動けるように→上から挑発して悪あがきを2回打たせる この流れで確殺できる。(いたずら心にはS操作が効きにくく効果が薄い)

 もちろん、相手も眠るを連打してくるだけでなく、挑発などでこちらを妨害してくる可能性があるのでそこの対策は欠かせない。

 総評としては

・眠るは挑発に対して負けないことができる強力な技

・眠るに対する突破法は存在するため他に攻めの手段を用意しておくべきではあるが、ターン管理がうまくいけばTODによる勝ち筋もある

・毒などの状態異常を無くせるため汎用性抜群

こんな感じ。

 

型考察

[スキスワ 挑発 封印/アンコール 眠る]

 一番オーソドックス。スキスワで無敵になった後挑発で悪あがき打たせて勝つのが目標。スキスワ後は相手がいたずら心になり上から眠るを打ってくるためその対策として封印とアンコールを採用したい。アンコールは相手の打った眠る以外の技を挑発中にアンコールし、眠らせずにもう一度挑発を打つ・眠るをアンコールしてPPを枯らす といった方法で使う。

[スキスワ/挑発 アンコール 金縛り 眠る/自己再生]

 挑発の効かない特性が鈍感のポケモンに対して打点が出るが、技スぺの都合で防御性能が落ちている。詳しいことは省略するが、挑発がないとハバタクカミなどの滅びに勝てず、スキスワがないとププリンの滅びやハネッコの宿り木の種に勝てなくなる。

[トリック 挑発/自己再生/鬼火 金縛り 眠るーーー持ち物はスカーフor眼鏡]

 拘りトリック型。元から汎用性のある型だったが、相手がスキルスワップ対策をしてきた場合意表を付けるためさらに強力になった。いたずらごころで相手の上から技を一つに絞れるので相手の行動に合わせて対応しやすく、挑発を打たれたら金縛りや眠る連打、封印や眠るなどを打たれたらPPを枯らして勝つことが出来る。

 金縛りがあるため鈍感に対しても強い。

対策

対策1 悪タイプ

正確にはHP種族値ヤミラミの50よりも大きい悪タイプ。ヤミラミ側からできることが何もないため絶対に負けることが無い完璧な対策。何もしなけれHP総量のTODで勝てる。

対策2 ファストガード

優先度+3の技で相手からの先制攻撃技を防ぐことができる。守ると違い連続で使うことができる。PPが15(増やすと24)なためファストガードを連打し続けてTODできる制限時間の場合は有効な対策となり、TODより先にPPが切れる場合は対策にならない。

こちらもヤミラミ側からできることがないため今後は言及しない。

 

対策3 特性ガード


 ガチで誰も知らないアイテム。相手に特性を変更されなくなる効果と型破りなどの効果を受けなくなるという二つの効果を持つ。

 今回使う効果は前者のスキスワを無効にする効果。挑発・アンコール・金縛りなどを一回防げる最強の持ち物「メンタルハーブ」を持たせられないデメリットを考えると元から挑発が無効な鈍感や、これらの技を跳ね返せるマジックミラーなどの特性をもったポケモンに持たせるのがいいだろう。

 具体的にはエンニュートやエーフィなど。鈍感勢はアンコ金縛りに弱いことが弱点。また、トリック型は厳しい場合がある。

対策4 特別な特性

 こちらもスキスワを防いで何とかしようとする対策法。ハバタクカミの「こだいかっせい」やヒスイゾロアークの「イリュージョン」などスキルスワップできない特性を用いて正面から戦う。ヤミラミが挑発などを打ってくることを考慮しながら戦う必要がある。

ハバタクカミ:滅びが勝ち筋。Sが速いため滅び→トリルの二つの技を打たないといけないため挑発やアンコールが厳しい。

ヒスイゾロアーク:呪いが強い。恨みでヤミラミの眠るのPPを枯らしたり、悪あがきと呪いダメージで一回の挑発中に倒しきれたりする。

ミミッキュ:こいつも呪い使い。技「まねっこ」を使うことで封印の影響下でも眠るを打つことが出来るのが特徴。詳しくは次回のオーロンゲ編で。

サケブシッポ:サイコフィールドでいたずら心で優先度の上がった技を防ぎながら安全に滅びを通せる。

アルセウス:ハバタクカミとサケブシッポを足して1.5で割ったようなイメージ。技は滅びトリル、封印挑発、トリック、サイコフィールドなど。

また、剣の舞を打つと悪あがきの火力が上がってヤミラミを殴り切れたりきれなかったりする。

黒バドレックス:宿り木の種を絡めながらTODだったり定数ダメージと悪あがきダメージによる殴り勝ちを目指す。

対策5 その他

ププリン:S種族値が15と非常に低く、滅びによる判定勝ちが狙える(素早さが高い順に倒れていくので遅いほうが有利)。ヤミラミはS操作技を覚えないので滅びが通りさえすれば確実に勝つことが出来る。スキスワには弱いが、拘りトリック型に勝てるのが優秀。

クレッフィ:特性がヤミラミと同じくいたずらごころで、素早さが高いため上から封印を押せる。ヤミラミが挑発を打ってきてもこちらは眠るで回復できる。また、ヤミラミに眠るを打たせずに砂嵐や悪あがきのダメージでTODで勝つことができる。

ハネッコ:HPが非常に低いため、宿り木の種による回復でくらったダメージを回復しながらヤミラミにダメージを与えられる。

ラスタルについて

相性が悪すぎる。相手が悪タイプになるだけで何もできないだけでなく、スキスワ無敵には自分が悪タイプであることが絶対条件なので使いこなせないのも困りもの。

総評

 新規習得のスキルスワップの無茶苦茶性能と安定の強さを持つスカーフトリックの二軸で戦っていけるポケモン。いたずら心からの封印や挑発・アンコールといった複数の勝ち筋が強力であり対策が非常にしずらいが、悪タイプやファストガードといった何をしても勝てないポケモンが存在するため環境を読んで採用する必要がある。

 対策だが、スキスワに対しては特性ガードや特別な特性のポケモンなどを利用して防ぐことができる。スキスワを持っていないヤミラミには滅びや呪い/宿り木といった定数ダメージなどが刺さりやすい。スカーフトリックに対してはスカーフエーフィやププリンなどの限られたポケモンしか対処できない。

 

次回は「いたずら心は悪に勝てない」という定説をパワーで覆す最強ポケモン

「オーロンゲ」の予定です。

 

https://celesteela97.hatenablog.com/entry/2023/06/08/234146

一応完全版。フォーマットがぐっちゃぐちゃで読みにくいけど詳しく書いてます。