0.はじめに
こんにちは。皆さん、藍の円盤プレイしていらっしゃいますでしょうか。
今回は先日のアップデートで新たに追加されたポケモンの中で活躍が期待されるポケモンをピックアップしてきましたので紹介していきたいと思います。
[変化技1on1とは]
変化技のみを覚えたポケモン一体のみを選出して戦う。定数ダメージや滅びの歌、悪あがきの反動やTODなどで勝負が決まる。
今回の考察はサーフゴー禁止を前提とする。
あと一応ネタバレ注意です。
1.呪いについて
今回のアップデートでたくさんのポケモンが追加されましたが、それと同じかそれ以上に重要な追加要素が存在します。
それは「呪いの技マシン」です。無茶苦茶にヤバい。
呪いという技は「自分の体力を使って発動し、毎ターン相手に最大HPの1/4のダメージを与える」という効果の技です。ダメージソースが限られる変化技1on1において防ぎようがない永続ダメージはあまりに強力すぎます。本当に。最強です。
また、この技は使ったポケモンがゴーストタイプ以外の場合別の効果が発動してしまうのですが、テラスタルによってタイプを変えられるので実質呪いを覚える全ポケモンが上記の効果で使用できてしまいます。
そんなに強い技が技マシンとなりバラまかれたのですからもう大変。あまりに話すべきことが多すぎるので、今回の記事ではあまり触れず、次回の呪いのみ考察記事で詳しく話そうと思います。
2.新テラスについて
なんか色んな技の火力が上がったりするそうですが、変化技しか使えないんで全く関係ないです。宿り木や毒への耐性も元タイプと変わらないそうですので、テラスタイプは今まで通り悪草鋼霊炎のうちから選んでおけば問題ないです。
3.追加ポケモンについて
エルフーン(モンメン)
種族値:60-67-85-77-75-116 (480)
打点:宿り木の種 挑発 すり替え アンコール 毒の粉
防御:トリックルーム
その他:悩みの種 甘える コットンガード ミストフィールド
ついに来た変化技最強族。
本当にすべてが強いのだが順に説明していきます。
まずは何といっても特性「いたずらごころ」により全ての変化技を優先度+1で出せます。これにより先制で宿り木の種や拘りアイテムのすり替えを行い優位に立つことができます。
そして他に覚える技も優秀で挑発アンコール・滅び対策のトリックルーム・相手の特性を消して挑発や宿り木の種を通せるようになる悩みの種など多彩な技を選べます。
ですが、「いたずら心の変化技は悪タイプに無効でしょ?」と思う方もいるでしょう。しかしエルフーンはもう一つの特性も優秀で、それが「すり抜け」です。すり抜けは相手の身代わりを貫通することができる特性で、本来身代わりに弱い宿り木の種と相性がいいです。エルフーンは元からSが高いため、いたずら心が無くとも問題なく立ち回ることが出来ます。
また、進化前のモンメンも強力でトリックルームを覚えない以外はほとんどエルフーンと変わらない動きができます。しかもモンメンのほうがHPが低いため相対的に宿り木の回復量が上がるので、エルフーンよりも強い場面も存在します。
モンメンの競合となる低HPすり抜け宿り木の使い手としてハネッコとアノクサが挙げられますが、悪戯心とすり抜けの2択が存在すること、挑発などの技を覚えることなどが差別化点となります。
欠点としては宿り木の種が基本のダメージソースなため、草タイプに弱いこと・悪戯心が無効となる悪タイプが型によってはきついことが挙げられます。
総じてテラスタルとの相性は悪いですね。
ニャオニクス♂
種族値:74-48-76-83-81-104 (466)
打点:トリック 欠伸
こいつも何といっても悪戯心が強力です。強力なんですが… かなり競合が多く、一個前のエルフーンやオーロンゲ・ヤミラミ・クレッフィなどといった壊れポケモンと比較されるので肩身が狭いです。
特にクレッフィとの差別化は難しく、どちらもトリックを勝ち筋とし封印とトリルを覚えるという特徴があります。クレッフィは砂嵐による別プランもとれるのでそういう意味でも上です。
正直他のいたずら心と戦うのは厳しいのでもう一つの特性「すり抜け」により身代わり貫通のトリックといたずら心の表択で相手を揺さぶっていくのがいいと思います。
…エルフーンでも同じことができるんですけどね。
ちなみに悪テラスしてスキルスワップをすると相手の変化技を受けない最強ニャオニクスになれます。でもヤミラミはテラスなしでそれができます。どこまでも不遇な猫。
種族値:51-52-90-82-110-100 (485)
打点:宿り木の種 トリック 挑発 アンコール 痛み分け 天使のキッス
その他:悩みの種
特性「ヒーリングシフト」は眠るや光合成といった回復系の技を先制で打つことが出来るという効果です。これによって実現するのが拘りスカーフをトリックした後、相手が挑発を打ってきても眠るを先制で打ち回復する、という動きです。
拘りトリックは上から拘りアイテムを相手に押し付け技を固定し、その技に対して有効に働く技を合わせるという戦術です。
普通のポケモンでは拘りスカーフをトリックするとS関係が逆転し、上から挑発を打たれるようになってしまいます。そのため拘りトリック戦法は元からSの速いポケモンの眼鏡・鉢巻トリック(S関係が維持される)か、悪戯心のトリック(優先度+1で回復技が打てる)に限られていました。
ここで今回のキュワワーですが、特性の効果で必ず上から眠るや光合成を打てるので実質いたずら心のように動くことができます。悪戯心と違い悪タイプに無効化されず、宿り木の種による打点も兼ね備えています。
トリック型のエルフーンとかなり似たような性能ですが、悪タイプへの耐性とHPの低さがウリです。(HPについてはモンメンのほうが優れていますが、そちらとはトリックルームで差別化できます。)
ゴルーグ
種族値:89-124-80-55-80-55 (483)
打点:トリック 呪い 怪しい光 砂嵐
防御:眠る
その他:鉄壁
待望の不器用トリック勢!!
なんだけど… どうせならミミロップとかココロモリが良かったと言いたくなるほどSが遅い。
不器用は自分が持っているアイテムの効果を受けないという効果で、持っていると変化技が出せなくなる突撃チョッキを相手に押し付けることがウルトラすごい勝ち筋となっています。
ですがその性質上メンタルハーブを持てず、上から挑発打たれるだけで沈黙する悲しい生き物となっています。(その点ミミロップはSが速くマジックコート択が作れて優秀。)
ということでゴルーグの役割はSが遅いポケモンに一方的にマウントを取る雑魚狩りです。この図体で??? 具体的にはププリンとかでしょう。チョッキを渡した後の悪あがきと呪いダメージで落としきれます。
また、Sがゴルーグより上でも挑発を持たない相手ならそこそこやれます。例えば環境上位のアノクサくんにもトリックを打った後、呪いでダメージを与え眠るで体力管理をすれば勝つことが出来ます。挑発のない拘りトリック(エーフィなど)にも強く出れますね。
重要な仕様ですが、たとえ上からトリックを打てたとしてもそのターンは相手に動かれてしまいます。(チョッキは変化技を選べなくなるアイテムと解釈でき、トリックしたターンはすでに技選択を終えているので行動できるということです)
そのせいでなりきりやスキルスワップには弱いです。腹くくりましょう。
カミツオロチ
種族値:106-80-110-120-80-44 (540)
打点:呪い
防御:リサイクル 守る 自己再生
その他:欠伸
↑貧弱な技
知らんドラゴン。特性粘着によってトリックが無効なので拘りトリック勢をガンメタできます。また、草タイプなので宿り木の種も無効であり、エルフーンに親殺されたような性能しています。挑発に対してはメンタルハーブのリサイクルと守るで時間を稼いで高いHPでTODに持ち込めます。進化したことでオーロンゲまでTODで勝てるようになりました。
テラスありのルールでは霊テラス呪いにより打点を獲得できます。
ちなみにこいつの競合はマルノームです。特性は粘着とヘドロ液であり、実質トリック無効かつ宿り木耐性みたいなもんで、呪いも覚えます。
差別化点としてはリサイクルの有無(=挑発耐性)と特性の選択に左右されずにエルフーンに強いことでしょうか。テラスが使えないルールならカミツオロチ、使えるならマルノームのほうが強いと思います。
結構雑に書いていますがそこまで弱くはないです。でも強くもないです。
ジュカイン
種族値:70-85-65-105-85-120 (530)
打点:宿り木の種
防御:ファストガード
その他:剣の舞 悩みの種
コンセプトとしてはファストガードで悪戯心に勝ちつつ、それ以外には宿り木挑発で最低限戦うというものになります。
また、特性軽業によって、メンタルハーブを消費するとSが上がります。これを活かせるのはむしろ進化前のキモリで、HPが低いため宿り木の回復量があげられ、Sも軽業で担保できます。
ただどうしても悪戯心にメタを寄せる形になるので環境を読んで採用することが望まれます。
マホイップ
種族値:65-60-75-110-121-64 (495)
打点:痛み分け アンコール 指を振る 天使のキッス
防御:自己再生 封印
その他:ミストフィールド
特性アロマベールは挑発やアンコールなどを無効化できます。変化技1on1の中でもかなり強い側の特性ですが、いかんせんマホイップからの打点がありません。挑発や金縛りしか打点のないポケモンは環境に少なく、宿り木や呪いをされると厳しいですが、眠るを封印して相手の回復手段を封じた後痛み分けのダメージでTOD勝ちを狙うことができます。
どうでもいいことですが、進化前のマホミルは痛み分けを覚えません。
ドーブル
種族値:55-20-35-20-45-75 (250)
技はなんでも覚えます。
勿論このポケモンは強いのですけど、じゃあTierA~Sに入るかと言われるとちょっと疑念を抱いてしまいます。
皆さん、変化技1on1において単純にパワーが高い技って何でしょうか?
挑発・滅びの歌・呪い・宿り木・封印…
どれも通れば勝つレベルであり、かつ防ぎにくい技揃いですね。
でもよく考えてください。
ドーブルが来る前からそれらの技を使いこなしているポケモン、居ますよね?
例をあげましょう。ハバタクカミです。
こいつは”滅びの歌 封印 トリル 挑発”という完成された技構成をしています。ドーブルよりもSが高いのでこの技構成で使うなら間違いなくハバタクカミを選ぶでしょう。
変化技1on1は既に技が揃っているのは当たり前の領域に来ています。
そのうえでタイプ・種族値・特性の部分でアドバンテージを取っているポケモンが
割拠しています。
そんな中でドーブルが生き残るためには何が必要なのでしょうか。
それはやっぱり「技範囲」
元も子もない話ですがそれしか取り柄がないのでね。
具体的には
・水浸しやキノコの胞子などの覚えるポケモンが少ない技を多用し、差別化
・型をとにかく多様化させマストカウンターをずらす→型の匿名性
ということになると思います。
”マストカウンターをずらす”についてですが、現状ドーブルは
「挑発打っておけばよくね?」「封印打てばとりあえず何とかならない?」
と言われてしまうほど挑発耐性がありません。Sが遅いので無対策だと上から2回挑発押されるだけで詰んでしまうんですよね。(一回はメンタルハーブで防げる)
後者に関してですが、ドーブル視点で挑発を防ぐ手段として汎用性の広い封印を相手に封印されると挑発を防げず負けてしまったり。
ということでまず考えられるのは挑発耐性の開拓でしょう。
とりあえずメンタルハーブを持つのは前提として、挑発を打たれても勝てるようにとなると想起されるのは呪い・宿り木でしょうか。勿論これらの技には本職とも言えるような性能のポケモンが複数存在していますが、それら全てを扱えるドーブルには型の匿名性という面でメリットが存在しているでしょう。
型の開発が進めば「挑発から入りたいけど封印も打ちたいな、でも宿り木型なら身代わり合わせたいし」と思考が散って総合的に勝率が上がると思います。
(実際には呪い宿り木があるだけで挑発に勝てるとは言い難いのですが、技はいくらでも覚えますし開拓が進めば相手の呪い宿り木対策をかいくぐって勝てる型も開拓されるかな、と思います。)
とは言えドーブル単体としてみたときに勝てる範囲は他のポケモンよりも狭く、どうしても選出と型の噛み合いゲーになるのは避けられないと思います。
余談ですが、今回のアップデートでもマジックコートは帰ってきませんでしたね。マジックコートがあれば前述の挑発耐性も付きますし、マジックコートは覚えるポケモンが少ない傾向にあるので「マジックコートがある○○使い」という肩書きを得ることができます。トリックガードも同様です。
ここまで来ると愚痴になってしまいますが、もっと変化技1on1に媚びるくらいの技とか持ち物とか実装してもいいと思いますよ。体力回復しながらダメージ与えるとか、カタストロフィの変化技版とかも欲しいですね。それとマジックコートもそうですし自然の力とか回復封じとかも復活が待たれます。
ドーブルまとめ
・ただ技を覚えるだけでは他のポケモンと差別化できない
・型の開拓が進むほど対策が困難になり、強くなる
・強い技が増えるほど強くなるため、今後に期待
4.最後に
総合的にみて変化技新規は少なめの印象を受けました。強い技の復活もなく、ルージュラ・フーディンなどのTier上位ポケモンも追加されませんでした。10世代にサーフゴーよりちょっと弱いくらいの壊れポケモンが出てくるのを待つか、新規開拓を進めようと思います。
おまけ
気になってる技とか羅列します。ほぼ自分用のメモ帳です。
・欠伸 キノコの胞子
催眠系の開拓は進んでよさげ。
・ミストフィールド 悩みの種
眠るによる回復を阻害してワンキル。悩みの種は特性を消すのがメインだけど不眠にするのもダメージがでかい
・自己再生
挑発の対策が進み呪いの強化が来ている今こそ自己再生の時代
・どくどく
眠るが封印されることが多く、自己再生や力を吸い取るが評価されたところに来るどくどく。いつか流行っていい
・ゴツメ
こちらも呪い対策ではある。悪あがきに対して強い。メンハを持てないためS速い奴か鈍感しか持たせられない
・ケッキング
特性怠けで悪あがきを打つ回数が少ない。回復が遅れるのと守るでハメられるのが怖いが開拓次第で確実に化ける。
・パオジアン ザシアン
宿り木対策でHPを下げるのが主流な中、悪あがきが刺さる。剣舞して挑発待ちでもチョッキ持ってもいい。チョッキはトリックにも強くていい。悪あがき関連だと腹太鼓とかも
・ミュウ
封印変身が強力な勝ち筋。技はたくさん覚えるのでうまいことすれば化けるかも
・ドーブル
今回ネガキャンしたが、コンボルートができれば最強になり得る
使用素材
トップページ|ポケモンずかん (pokemon.co.jp) より幾つか画像を引用
https://www.pokemon.co.jp/ex/sv_dlc/ja/story02/
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=908669&word=%E7%86%B1%E7%83%88%E6%AD%93%E8%BF%8E