【ポケモンSV】ダークライが今熱い!(あとサーフゴーについて)【変化技1on1】

1.ダークライが今熱い!

 皆さん、変化技1on1楽しんでますか?楽しんでますよね。そんな皆さんご存じ変化技1on1でダークライが熱いです。その理由を見ていきましょう。

 

変化技1on1のルール

・選出するのは一体、覚えさせていい技は変化技のみ

・指を振るなどで攻撃技を出したり悪あがきを打つことは反則にはならない

・主な勝ち筋は 相手に悪あがきの反動や状態異常でダメージを与えて倒す/滅びの歌で判定勝ち/TOD

 

2.ダークライ発見経緯

 ダークライの採用理由を説明する前に、変化技1on1の環境について理解する必要があります。

 まず、変化技1on1というルールは挑発がバチクソに強いです。挑発は3ターンの間受けた相手は変化技を使えなくなるという技で、このルールでは悪あがきを強制できます。悪あがきは打つと最大HPの1/4の反動があるため、超強力なダメージソースになります。

 さて、そんな最強技の挑発にも当然弱点があり、メンタルハーブで一度防ぐことができたりマジックミラーや鈍感などの特性でも無力化できます。そして一番汎用性の高い対策が「上から眠る戦法」です。

 眠るはHPを全回復、状態異常を全回復したうえで2ターンねむり状態になるという技です。相手のポケモンのほうが遅い状態で挑発を打ってきたときこちらのポケモンは悪あがきを3回打つことになります。反動ダメージは3/4であり、自己再生などでは回復しきれません。そこで白羽の矢が立ったのが眠るです。受けたダメージを全回復できるためSが速いポケモンが眠るを使えば挑発の対策となるのです。

 さらに眠るという技はTODにも有利です。ポケモンには一試合20分ほどの制限時間があり、その制限時間が来た際勝敗を決めるのがTODです。TODの処理は手持ちの数→HP割合(切り捨て)→HP総量という順番で行われます。1on1なので手持ちの数は関係なく、次に重要になるのがHPの割合です。眠るという技はHPを全回復できるので最後のターンに使えばHP割合を100%に保つことができます。要するに最強!

 封印・ターン管理・S操作などが絡むと色々面倒ですがそういうことはおいといて、とにかく眠るという技が強い環境なんです。

 

そこで!ダークライの特性「ナイトメア」の効果を見てみましょう。

 

”相手がねむり状態の時、相手のHPを1/8減らす”

 

強い!

 環境にいる多くのポケモンが最終ターンに眠るを打つことでHP割合を保ち、TODを狙うことを一つの勝ち筋にしています。ナイトメアはそれに対するメタとして機能するのです。

 次の章ではダークライの性能をより詳しく見ていきましょう。

 

3.基本性能

種族値 70-90-90-135-90-125 合計600

 

打点:挑発 催眠術 トリック 鬼火 怪しい光 

防御:守る 身代わり 眠る

その他:恨み 金縛り 剣の舞

 

 まず、このポケモン「HP割合のTODで勝つポケモンであることを認識してください。具体的に言うと、こちらは最終ターンに眠るを打ち割合100%を保ったうえで、相手に何らかのダメージを与え、眠るを打ってもナイトメアで回復しきれなくするのが理想です。

 その点で挑発を覚えているのがかみ合っています。相手にダメージを与える手段として非常に有効で、汎用性も高く覚えているだけで相手に対策を強要できます。

 また、挑発は催眠術との相性も良好です。催眠術は命中60%の技で相手を2~4ターンねむり状態にすることができます。特性ナイトメアによりダメージを与えられるので先述の理想盤面の形成に役立つので、単体スペックとしても催眠術は優秀です。

 その上催眠術と挑発を組み合わせることで本来苦手な滅び相手に勝ち筋が生まれます。滅びの歌は3ターン後に歌を聞いたポケモン全員をひんしにするという技で、1on1では全員が同時にひんしになりますが、その時の行動順が一番遅いポケモンが最後に場に残るので判定勝ちできます

 ダークライトリックルームなどのS関係を弄る技を覚えないので、ダークライより遅いポケモンには一度挑発を無効にできるメンタルハーブを盾に滅びの歌を打たれ、そのまま判定負けしてしまいます。それを強引に解決できるのが催眠術です。催眠術を当てて眠らせた後、最速起きしないことを祈りながら挑発を2回打つことで滅びを打たせずに勝つことが出来ます。確率としては40%と、信用できない数字ではありますが、汎用性を失わず苦手な相手にワンチャンつかめるというのは非常に強いです。

 また、催眠術は身代わりを貫通しないため対策になりそうですが、身代わりを打つとHPを消費するためTOD勝ちに近づきます。挑発は身代わりを貫通するのもナイス。

 

さて、ダークライの型は大きく分けて2つ考えられます。

普通型 【挑発 催眠術 身代わり 眠る】

 オーソドックスな型。基本戦法は先述の通りTODを狙うというもので、ダメージソースになる挑発催眠、宿り木等のケアとなる身代わり、回復手段の眠るを詰め込んでいる。入れ替え候補としては命中安定寄りのダメージソースの鬼火、相手の回復技のPPを枯らすことで相手を落としきる恨みが挙げられる。

 持ち物は挑発の打ち合いになったときに強いメンタルハーブをおススメするが、メンタルハーブが必要となる場面の一つである「Sの速いポケモンに対する行動保障」という役割が果たせない(一回動けたところで二回目の挑発を防ぐ手段がない)ので、持たない選択肢もある。

 メンハを持たないことのデメリットとしては、相手のほうが遅い時、

1.自分挑発 相手メンハを盾に挑発

2.自分悪あがきを3回打つ 相手トリックルームなどでS操作

3.相手のほうが速くなっているため、挑発が切れた後上から挑発をもう一度打たれて悪あがきを2回打つことになり、反動でHPが0になり負け

という手順で負けてしまうこと。滅びの歌対策としてS操作技は仕込まれていることが多いのでメンタルハーブが安定である。

毒玉トリック型 【トリック 眠る @2】

 こちらは後述のエーフィメタの型。汎用性はそこまで失っていないのも重要。トリックでどくどくだまを押し付け、相手を猛毒状態にし、眠るを強制させることでTOD勝ちを狙う。トリック・自分の毒とHPを回復するための眠るは確定。残り枠は割と自由。

4.対策/相性

・自分より速い奴

・挑発が効かない対面

・眠る封印

・眠る以外の回復手段がある相手

・宿り木の種、呪い、滅び

これらが厳しいです。順番に見ていきましょう。(文章が下手すぎて説明不足な気がしますが頑張って理解してください。)

自分より速い奴

 S125なためなかなか抜かれることはありませんが、勿論それより速い奴は存在します。ヒスイマルマイン、黒馬バドレックス、ハバタクカミなどには上から挑発を連打され負けてしまいます。ザシアンはこちらへの打点がないためTODまで持ち込めます。ドラパルトは後述しますが呪いを打たれて負けです。

 ただ、悪タイプなのでいたずら心には負けないので偉いですね。

挑発が効かない対面

 挑発が効かない場合は①鈍感などの特性 ②挑発封印の二つです。

①鈍感などの特性

 挑発が効かない特性相手には一部厳しい面がありますが催眠術でダメージを与えればTODまで持ち込めます。マジックミラーなどにはダメージを与える手段がないので、厳しいですが、エーフィブリムオンはHP種族値が低いのでHP総量のTODを狙っていきたいです。しかし、ブリムオンには指を振る、エーフィにはトリック・怪しい光・霊テラス呪いという打点があり、後述の眠る封印を使えるので、相性としては不利です。

 ちなみにトリックはマジックミラーで防がれないので毒玉トリック型ならダメージを与えられます。

②挑発封印

 封印は「『相手は自分が覚えている技を使えなくなる』という効果を自分に付与する」という効果の技で、挑発を覚えた相手ポケモンが封印を打つとダークライは挑発が打てなくなります。とはいえ催眠術が通るならばTODまで持ち込めるでしょう。挑発封印+滅びや挑発封印+回復技という風に後述の対策と組み合わせて使うことで初めて対策になると言えます。

眠る封印

 眠るを封印されるとダークライの回復手段がなくなるのでTODで不利になるだけではなく、そのまま落とされてしまうことがあるので割と厳しい。Sの速い封印使いにはそもそも挑発押されてるだけで負けなので置いておくとして、Sの遅い眠る封印使いはダークライの挑発連打で沈む可能性があるので挑発眠る封印@1や後述の宿り木の種や呪い+眠る封印という形をとるのが強そうです。

眠る以外の回復手段がある相手

 挑発や催眠術、身代わりダメージで削ったHPをナイトメアにより回復させずに立ち回るのがダークライの戦術ですが、自己再生などで回復されては破綻してしまいます。マジミラエーフィ鈍感ヤドラン挑発封印食べ残しオーロンゲなど、挑発に対して強いポケモンが眠る以外の回復手段を持っていると有効な対策となります。

 毒玉トリックにより猛毒状態にできれば回復量以上のダメージを出せるので対策の対策になります。

宿り木の種、呪い、滅び

 宿り木の種は「毎ターン、相手のHPを1/8減らし、その分自分は回復する」という技で、ダークライのHPを常に減らせHP割合のTODで有利になるだけではなく、自分のHPも回復できるため体力管理に役立ちます。実用的なものは特性すり抜けで身代わりを貫通しながら種を植え付けられるハネッコなどでしょう。

 ちなみにターン終了時の判定順は宿り木→ナイトメアの順で行われるため最終ターンにお互いが眠るを打った場合は互いのHPが7/8になるので、HP総量のTODとなります。

 呪いは「自分のHPを1/2減らして発動でき、毎ターン相手のHPの1/4を減らす」という効果です。(ゴーストタイプ以外が使うと別の効果になるため注意。テラスタルを使えば効果を変えられる。)

 ターン終了時にナイトメアよりも大きな割合のダメージを与えられるのでHP割合のTODで非常に優秀。ドラパルトで呪いを打った後上から眠る連打、霊テラスしたヤドランで呪いを打った後、怠けるで回復といった動きで勝つことが出来ます。

 滅びの歌はある程度解説済みなので説明を省きます。滅び打ったらダークライはS操作ができないのでそのまま判定勝ちできるということです。

 

まとめると

・上から挑発を打ってくるハバタクカミなど

・挑発眠るを封印しながら挑発連打で勝つことが出来るアルセウスなど

・宿り木を通して勝てるハネッコなど ・呪いを通して勝てるドラパルトなど

・挑発を特性で防ぎながらダメージを与えられるエーフィなど

これらのポケモンダークライに強いと言えます。

 

5.テラスあり環境でダークライがヤバい⁉

A.そんなことはない でも強い

 ナイトメアという特性が環境にぶっ刺さっているため強いだけでなく、草テラスすることで宿り木の種を防ぐことができます。その上、悪戯心対面ではテラスを切らないことで悪タイプなのを活かして優位に立つことが出来ます。

 これは結構異次元の性能で、環境の根幹に存在していた眠るにリスクを付け、強力戦術であった悪戯心及び宿り木の種を完全シャットアウトできるというのは間違いなく最強格です。しかも不利対面でも催眠術で運ゲーしかけて勝つこともできちゃいます。

 でもこのポケモン不健全な存在かというと、そういうわけではないと思うんです。その理由をMr.不健全、満場一致の禁止ポケモンサーフゴーを見ながら考えていきましょう。

 

種族値 87-60-95-133-91-84 合計550

打点:トリック 砂嵐 怪しい光

防御:自己再生 眠る 身代わり 守る

その他:電磁波

 特性「おうごんのからだ」は相手からの変化技を受けないというゲームを破壊する性能を持っており、意味が分かりません。その上鋼タイプなので砂ダメージや毒毒玉の発動を避けられるのも優秀です。

 変化技が通らない時点でTODを狙うしかないのに、砂ダメージはターン終了時に入るため、TODを狙うには砂嵐を無効化する必要が出てきま。そこに拘りトリックによる技固定怪しい光による運ゲーが入ると激烈に面倒です。

 頼みの綱であった型破りや化学変化ガスも特性ガードを持てば防げるということで、サーフゴーに勝つことができるポケモンは「HP種族値88以上で砂ダメージを無効化でき、トリック耐性がありできれば怪しい光も防げるポケモン」ということになります。一見重い条件ですが、テラスタルが可能であれば鋼テラスにより砂が防げるので勝てるポケモン自体は意外と多く存在し、環境も回ります。ですがサーフゴーは禁止です。その理由は「対策に汎用性がない」ということに起因すると思います。

対策の汎用性

変化技1on1における「一番重要な要素」とは何でしょうか。

 私は新しいポケモンの情報が出そろったとき、”挑発”や”鈍感”で検索しました。そして、それに該当するポケモンのタイプ・種族値・他に覚える技を調べ、そのポケモンが強いかどうか判断しました。

 明確に順番付けができるわけではないですが、主要な技を覚えるかや特性が最重要で次点でタイプやS種族値、そのさらに後にHP種族値やサブの技、トリック出来ない持ち物があるかなどが視野に入ります。

 ここでサーフゴーと一般のTierSとの差が出てきます。例えば言わずとしれた(?)最強ポケモンオーロンゲですが、S操作技を持たないので滅びを覚えたポケモンなら悪くても択勝負には持ち込めます。この対策を先ほどの重要度という観点で見てみると、滅びの歌というのは重要度の高い要素であり、オーロンゲ以外の対面でも有力な勝ち筋になり得ることに気づきます。

 悪テラスによる対策も全ポケモンが行える上に他の悪戯心に対して強くなり、すり抜けハネッコもロンゲメタという枠に収まらず他のポケモンに対しても強さを発揮しています。(すり抜けハネッコは元はロンゲ対策用に考案されたポケモンです。)

ロンゲは挑発封印眠る身代わりのテンプレ技構成とHP種族値95を活かしたTOD戦術およびスカーフトリックの技固定によりテラスなし環境では堂々のTierSである。ハネッコはどっちの型のロンゲにも勝てる。

 

 一方サーフゴー対策に求められる要素はHP種族値の高さであり、サーフゴー対策以外にはあまり役に立たない要素になります。ここが対策の汎用性の差であり、サーフゴーが禁止でオーロンゲが単純な最強ポケモンとなった差だと考えます。単純にサーフゴーが別格で強いというのもありますが。

 

 ダークライに話を戻しましょう。ダークライは確かに環境を根底から覆すような性能を持っていますが、その対策ポケモンはSの速い挑発や滅び、呪いなど普通に強力なものばかりです。対策の汎用性という観点からも、単純にサーフゴーや(テラスなし環境の)オーロンゲと比べてパワー不足という面からも禁止にするほどではない、というのが結論です。

6.最後に

 ダークライ、いかがだったでしょうか。テラスありなしに関わらず昨今の眠る環境に一石を投じる性能をしており、メタが大きく動きだす予感がします。ぜひ皆さんも新しい風が吹き始めた変化技1on1を考察してみてください。

 

追記

ダークライを考案したのは僕の友人です。すごいね。

使用素材

トップページ|ポケモンずかん (pokemon.co.jp) ポケモンずかんより幾つか引用

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